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空海と即身成仏 [今日の無駄知識]

ディスカバリーチャンネル 2004/12/8 20:00-21:00 「即身仏の科学」
http://japan.discovery.com/episode/epiintro.php?id1=414635&id2=000000

日本のメディアの歴史有る仏教に対する態度は寛大であり、おおむね重大な精神世界と、厳しい戒律の伝統を中心に描かれることが多い。しかし、さすがに欧米のメディアは容赦しない。

死体をそのまま放置したなら、虫に食われ、腐敗してしまうのに、即身成仏を成し遂げた修行者の死体はなぜミイラ化したのか、つまり、虫に食われず、そのまま腐敗プロセスが進行することもなかったのかを密教的なテクニックを中心に暴き出している番組である。

技術上の中心課題は、腐敗を引き起こすバクテリアが繁殖可能な水分含有量以下になるまで、如何にバクテリアの繁殖を食い止め、また、ウジ虫など虫による劣化を食い止めたからしいのだが、伝統が示すプロセスは要所要所で様々なテクニックを駆使していたらしい。

1.体内含有水分量総量の低下
 これは、即身成仏する以前に体重を低下させることにより達成される。乾燥は温度、湿度と体表面積の大きさに影響されるから、即身成仏プロセスに入る前の体重は少なければ少ないほどよい。
 低カロリーの食事、長時間の座禅による筋肉量の低下によりおおむね達成される。

2.腐敗食物の摂取制限
 これは、木食により達成される。

3.防虫
 即身成仏プロセスに入る直前に修行者は、「うるし」の粉末の茶を飲むのだという。この直後修行者は嘔吐、発汗をし、結果的に体内水分量が低下するとともに、体に浸透した漆成分は防虫効果をもたらすという。

4.抗バクテリア
  神聖なる修行場の奥に湧く神聖な温泉に入り、そのお湯を飲んで修行者は即身成仏プロセスを開始するらしい。現在そのお湯は撮影禁止な神聖な場所になっているらしいのだが、お湯の中には高濃度のヒ素が含有されるらしい。ヒ素は、抗バクテリア効果を持つ。

これらからの手段を講じて、適切な寒い時期に即身成仏プロセスを開始すると、死後も体はくさらず、しばらくそのままの状態を保ち、その後ミイラ化するのだという。

なんとも、夢のない話ではある。
明らかにミイラとわかる状態に変化するまでにどの程度の時間がかかるのかは不明であるが、信徒に対するデモンストレーション効果は絶大であったであろうし、修行者にとってみれば修行の力を示す成果の場として年々洗練されていったのであろう。

しかし、こうした分析が国内で行われないというのもまた残念な話である。


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サファイアとルビーは同じ鉱石 [今日の無駄知識]

トリビアの泉 2004/12/8 放送より

放送では、「コランダム」という鉱石名称で紹介していたが、化学組成の観点からいうと両方とも酸化アルミニウム Al2O3 (六方晶系)で、Cr クロムが添加されるとルビーに、鉄が添加されるとサファイアになる。

それはともかくとして、色が付くということは、結晶中の”電子軌道”のエネルギーギャップが可視光帯域光子エネルギーと等しくなり、特定波長の光を選択的に吸収するようになったということである。

「純度の高い結晶に対して、少量の不純物を添加することにより、結晶の電子軌道エネルギー順位を制御し物質の電子/光学的特性を制御する」

ことは、20世紀終盤から21世紀初頭にかけての技術進歩を支えた基本的イノベーションであった。半導体技術によるコンピューターの高性能化、レーザーによる光通信の進展、最近では青色ダイオードなど、基本的には

より高純度な結晶の作成、不純物添加技術の高度化、微細加工

といった、同一の技術深化の流れの組み合わせにより爆発的な発展が支えられてきた。方向性が単純であり、量的変化が質的変化に結びつきやすいことに特徴がある。
ただし、そろそろ、この電子軌道のバンド制御という方向性にも限界が見えてきたようだが、スピン制御など、次のステップにはまだ技術的ギャップがあるようだ。

まったく異なって見える赤い石と青い石が同じ。この単純さを超えるような21世紀の技術ベースはまだ見えていないのが実情なのである。


青い目 [今日の無駄知識]

日経サイエンス 2005年一月号 64P

前々から青い瞳ってやつは、何で青いんだろう、青い色素かなと思っていたわけですが、この囲み記事は”目からうろこ”。

日経サイエンス 2005年一月号 64P によると、青い瞳は、空が青く見えることと同じリクツらしい。
虹彩にあたった光の波長成分のうち、短波長(青に近い方)成分はより散乱する度合いが高く、長波長はそのまま透過してしまう。このために、メラニンなど、光を吸収する成分が少ない虹彩は青く見える。

ということらしい。
でも、ホントかなー。ホントに色素が絡んでないんだろうか。この説がホントなら、虹彩を透過した光は赤みがかってるはずだ。

てことは、青い目をした異人さんは、透過光による赤みがかった世界を見てるってことか。そういえば、日本映画と、欧米映画の画面の色調が違うのもこんなところに関連があるのかなぁ。

ただ、虹彩に色素を欠いた、青い目の人たちが多くいるということは、虹彩の役割として、明るさの調節をすることよりも、短波長成分の網膜への進入を遮断することの意味の方が大きいのかもしれないですね。


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